自生地における材木腐朽菌(ラン菌)による炭素循環。
  パフィオは・・・完全な独立自養植物なのか???
  腐生ランとパフィオの進化を考える。
    HOME        NEXT          BACK

 地球の約70%は石灰岩、石灰質の土地であると
 いわれている。
 新参者のランが生きてゆくには、他の植物が
 見捨ててた場所で生きるよりない。
 酸性だ、アルカリだと言える立場ではない。
 酸性の場所にも材木腐朽菌は生息する。
 アルカリの石灰岩にも材木腐朽菌は生息する。
 ならば・・・・その材木腐朽菌と共生すればよい!!
 ランは生きるために、そのように考えたのかもしれない。
 生きるということはそういうことだろう。
 エスキモーはアザラシの生肉でも生きられる!!
 野菜も果物もない。
 生肉だけで生きられる。

 P,niveum
 石灰岩が好きなのではない!!
 そこに生息している材木腐朽菌が好きなのである!!

 ラン菌削除のコンポストで、
 あれこれミックスしたところで喜ぶわけはない。
 ポイントがずれている!!
 そういうことでないかと思う。
 
 離層を無くした植物
   タンポポ、エビネ、ユキワリソウ・・・・パフィオ。

   枯れた葉は株元の周囲で朽ち果てる。
   やがて材木腐朽菌のエサになる。

   これが自生地の姿である。
   石灰岩の「岩生種」というのは・・・本当にそういう記載が的確なのか?
   たまたま岩の上に溜まった枯れ葉・・・・を生息場所になった?
   石灰岩、Caが好きだから、必要だから・・・なのか?

   写真でも解かるように、植物は永い年月をかけて、
   枯れ葉で土地を耕す・・・・。
   「ラン菌」の協働して。


   そういうランを掘ってきて・・・・・水ゴケ、軽石、杉皮で植える。
   ・・・・・?
   パフィオは・・・・キョトン。


 このように離層を無くした植物は、簡単には「ナンプ病」などに犯されない
 ようになっている。
 そんなに病気に弱いなら・・・・生き残ることは出来ない。
 免疫機能と埴生と微生物の関係。

 免疫機能を衰えさせる栽培環境。
 ランが嫌な・・・コンポスト。
 ラン菌がいない炭素循環の糖がないコンポスト。
 これまでのパフィオ栽培は、根本から間違っている。
 SUGOI-neはパフィオにとって故郷を再現したものである。

 カランテのバックの葉。
 パフィオの葉の世代交代とそっくり!!
 材木腐朽菌との共生に共通点がある。
 新葉が一人前になると、
 古い葉は引退。
 たちまち材木腐朽菌の餌さになる。
 チベットの「鳥葬」みたいなもの?
 少し共生の意味は違うが・・・。
 それとも・・・政治の世界?ポスト・・・・。

 違うところはパフィオに厚肉種があるところ。
 カランテには厚肉種はない。
 パフィオは自生地の環境に大きな差異がある。

 エビネのこの状態の病気も
 日中の紫外線と葉の高温が原因。
 免疫力が減退する。
 ピラピラの薄い葉で大発生する。
 材木腐朽菌よりナンプ菌が
 勝組みになる。
 SUGOI-neは材木腐朽菌(ラン菌)が
 主役の世界を作る。
 免疫力を高める!!
 耐暑性、耐寒性を高める!!
 夏ばて・・・しない!!
 だから残暑に病気にかからない!!

 Cymbidiumのナンプ病の初期。
 紫外線を当て株を弱らせると大発生する。
 紫外線の弱い光で作ると、この状態で
 収まる。
 消毒では防除出来ない。
 環境病だからである。
 ナンプ病菌は「離層」の
 防護壁を突破する。
 
 紫外線と熱中症で大発生するが、
 夕方葉の温度を下げる潅水を
 すると、発生しない。
 葉の温度を毎日検温すること。
 
 アンデスの雲霧の中に自生するマスデバリア。
 そこには多くの枯れ葉を落とす喬木はない。
 長い歳月をかけてコケなどで埴生を作り上げた。
 材木腐朽菌との共生において、
 マスデも自らの葉で・・・養殖しなければならなかった。

 SUGOI-ne植えでマスデが素晴らしい生育
 をするのは、SUGOI-ne材木腐朽菌の働きである。
 

 

 「離層」がないパフィオ。
   パラパラと舞い落ちる・・・・ことのない葉。
   バックのヨレヨレの葉は・・・・男の晩節を見る思い。
   働いて、働いて・・・・最後は家族にしがみついて・・・。
   SUGOI-neで植えたから、クリプトモス時代の葉が生きているが、
   この無惨な葉も、パフィオにとっては重要な意味を持つ!!
   材木腐朽菌を養殖するための・・・食べ物。
   新参者のパフィオは・・・一枚の葉も無駄には出来ない。
   生きるということは、簡単ではない。

   蘭作りというのは、各人それぞれの美学?みたいなものを持つ。
   ある人は・・・・葉が・・・パフィオではなんとも・・・・。
   カンラン、シュンランの・・・・優美な葉姿と比較する。
   水墨画は・・・・葉に韻がないと。

   宇井清太はパフィオを作らないで来た。
   「落し穴」が・・・・昆虫との係わりが・・・・頭をよぎるから。
   女も一つの「落し穴」かも知れないが・・・・。
   Cymbidiumは舟。
   女も舟。
    「この舟は・・・・あなたのる舟、
        あなたの棹は・・・・
           あたしが・・・イクとき・・・・かりる棹」
   都々逸に粋な文句があるが・・・・・


   宇井清太は己の好み、美学などを捨てて、
   蘭の本質に迫るSUGOI-neを開発した。
   本当にランの好きなコンポスト。
   本当のランの大普及。
   地上の目に見える部分は・・・・蘭の一部の世界。
   花と昆虫の関わりは多くの人の関心を呼ぶ。
   だが、蘭の進化の深さは材木腐朽菌とのかかわりである。
   「離層」を捨ててまで・・・・。
   パフィオはCymbidiumの葉の美しさを捨てて・・・・
   バルブも捨てて・・・生き残る道を選んだ!!
   子孫を残すために「落し穴」まで準備した。
   壮絶である。

  パフィオの人達は・・・パフィオお何処にほれた?
  メリクロン出来ないから?
  
   
2006年、宇井清太はSUGOI-ne単用によるCymbidiumの種子発芽に成功した。
この実験から蘭と蘭菌の共生関係、種における体の構造の進化が材木腐朽菌と密接に関係している。
この見方は飽くまでも宇井清太の仮説であるが、エビネの材木腐朽菌と共通した進化の跡が見られる。
パフィオの栽培に於いて「コンポスト」の論議は続いている。
しかし、その研究、考察、論議は「蘭菌」に触れてはいない。
素材を論議し、その素材による栽培法を研究しても、それは画竜点睛を欠くものである。
なぜなら・・・・材木腐朽菌を削除した栽培法は本当のラン栽培法とはいえないということである。

例えば、P,niveum 石灰岩上に自生する。
 この自生地の状態を観察して、栽培する場合コンポストに石灰岩をミックスしたり、
 上げたり、卵殻を・・・・・。
 この栽培法には「ラン菌」との関係が削除されている。

 この栽培法が自生地を再現したといえるのか?
 ランの進化というのはそのように簡単で短絡的なものなのか?
 石灰岩に自生しているのではない。
 岩の窪み、裂け目に枯れ落ち葉、植物死骸が吹き溜まり堆積して・・・・
 そこにそれを分解するラン菌が生息していている。
 ランは岩に自生しているのではなく、この枯れ落ち葉に自生しているのである!
 岩生ラン???
 そんなランはない!
 ランは菌根植物である!
 
 パフィオの根も「菌根」である。
 この「菌根」を見落としているのではないか。


 植物は自生地の埴生を己が生きるに好適なように変える。
 長い年月をかけて作ってゆく。
 不毛の火山に植物が進出してゆく姿を見れば理解出来ることである。
 エビネの自生地「神津島」のツツジ。
 酸性の不毛の火山灰地に枯れ葉が落ち・・・材木腐朽菌が繁殖。
 そこにツツジが芽生える。

 落葉。
 その葉に材木腐朽菌が繁殖。
 ツツジは毎年少しづつ大きくなって、周囲に多くの落ち葉が円く堆積する。
 材木腐朽菌の生息エリアも落ち葉と共に円く大きくなる。
 そこに種子がこぼれ芽生える。
 ツツジは・・・・・丸い群落を形成する。
 つまり、この姿は材木腐朽菌が作った円形なのである。


 噴火などで不毛の地には、必ず不毛を切り拓くパイロット植物がある。
 コマクサなどもそうである。
 ランはどうか?
 パイロット植物と正反対の生き方である。
 自分の都合の良いところで、都合の良い材木腐朽菌が居るところで芽生える。
 植物は移動出来ない。
 しかし、生物である以上、種の繁栄、勢力拡大は宿命である。
 生息エリアを広げるには・・・種子を広範囲にばら撒くより手段はない。
 地球規模の風も利用する。
 小麦の赤サビ病の胞子は、黄砂に交じって中国から日本にくる!!

 
P,niveumは石灰岩がすきなのか?

 違うのではないか。
 ランは、自生地では「新参者」。
 ランの種子が舞い落ちた場所は、植物相から見れば既に出来上がっている。
 地下の、樹上の世界も微生物が主役の領域として出来上がっている。
 P,niveum は以上のように見れば、石灰岩が好きで自生しているのではないといえる。
 石灰岩に堆積した落ち葉に生息する材木腐朽菌がすきなのだ!!
 そのように見ることが出来る。
 水でにじみ出るCaは・・・・?
 普通の植物的に考えれば、当然悪い環境。
 材木腐朽菌が処理してくれる!!

 このようなことは他の「ツツジ科」の植物でも見られる。
 ツツジ科の植物はP,niveumと異なり「強酸性」に自生するもの多い。
 ツツジ科はラン科植物と共に菌根植物の代表である。
 菌根菌の働きで、高山から低湿地まで自生出来るように進化した。
 ツツジ科植物の場合は、園芸学的に見れば「酸性」を好むといわれている。
 この見方から酸性の「鹿沼土」「ピートモス」を用土に用いる。
 自生地から見れば、酸性の場所でも生息、繁殖出来る「菌根菌」が居る所に、
 ツツジ科植物が自生している。
 酸性土壌では微量要素欠乏が出る。
 しかし自生地では微量要素欠乏は起こらない。

 菌根菌が化学変化させているからと考えられている。
 つまり、石灰の含有が多いところでは「燐酸」が「燐酸固定」が起こることから、
 「ブラキペタラム亜属」のパフィオが、この燐酸固定した燐酸を吸収する機能を特別に
 持つように進化したとは考えにくい。
 それより「ラン菌」が、燐酸固定して不溶解になった燐酸を、他の菌根菌のように、
 植物に吸収出来るようにするという考え方の方が、自然である。



 P,niveumのような原種の栽培は、前記のツツジ科植物のように考えるのが正しいのではないか。
 これまで、世界中で多くの人が石灰岩にこだわって栽培してきたが、
 未だに結論が見えていない。
 材木腐朽菌を削除した栽培では、最初から試験、研究が的外れなのではないか?
 画竜点睛を欠くものでないか?

 SUGOI-neは、パフィオ、シップの殆どが素晴らしい生育を実証した。
 SUGOI-neの宇井清太新発見の材木腐朽菌が、殆ど全てのランに適合することがわかってきた。
 このことからP,niveum等の一部のパフィオが特別なランとは考えにくい。
 この1,2年で結果がわかことになろう。


 なぜ、パフィオに「離層」がないのか?

 「離層」のない植物は、地面には這いつくばり生きる「草」に多く見られる!!
 森は樹木が指揮し支配する。
 樹木がない高山、ツンドラでは、コケ、地衣類が支配する。
 ランの多くの種では落葉するための「離層」を持つ。
 パフィオは落葉できない!!
 株に付いたまま・・・葉は黄色になり朽ち果てる!!
 この姿は「エビネ」も同じ。
 なぜ、このように進化したのか?
 「離層」は植物が病気から身を守る大切な器官。
 これをなぜ捨てたのか?
 パフィオの自生地はエビネと重なる。

  詳しくはここにクリック

 
 ナンプ病、株腐れ病。
 「離層」を捨てた植物の哀しい宿命である。
 自生地に於いても、新参者のランが生きるとき、最大の敵が「病害菌」であった。
 この外敵をどうして防ぐか?
 パフィオ、エビネ・・・などの「離層」を捨てたランの最大の課題であったかもしれない。
 「菌同士で戦わせる」!!
 そういうことを考えたのではないか?
 パートナーの材木腐朽菌を利用する!!
 株の周囲にパートナーの材木腐朽菌の防衛網を築く!!
 病害菌の侵入を防ぐ。
 ナンプ病菌も、株腐れ病菌も頭の悪い菌。
 宿主を枯らしたら・・・・自分達も栄養源を失うのに・・・・。
 材木腐朽菌は枯れた、死んだ植物の細胞が食べ物。
 森の掃除屋、衛生屋・・・・病害菌を寄せ付けない。

 葉を風で遠くに飛ばすのはもったいない!!
 飛ばないようにするには「離層」を無くせばイイ!!
 パフィオの側には、何時も朽ち果てた葉を食べる材木腐朽菌が居る。
 自生地では何千年も・・・新しい葉が伸びて・・・
 古い葉が朽ちて・・・・この繰り返しであるが、
 地中では、材木腐朽菌を養殖してきたのである。


 ところが突然、人間が「拉致」して異国で栽培。
 何百年、何千年かけてパフィオが作り上げた「地下の世界」を無造作に破壊。
 全く別な世界の用土に植え替える!!
 「離層」のことなど・・・・殆どの人・・・考えもしない。
 ラン菌のことなど考えもしない。
 礫、水ゴケ、杉皮・・・・・
 ほとんど養分のない材料。
 そこにはラン菌が、材木腐朽菌が何万年もかかって構築した「炭素循環」はない。
 肥料は窒素連鎖の窒素を与える。
 パフィオ栽培のみならず、ラン栽培から「炭素循環」の「糖」が削除されている。
 ラン科植物は窒素連鎖の栄養系植物ではない。
 炭素循環の糖を栄養にする植物である。
 このことが、現在のラン栽培の最大の問題である。
 パフィオは進化が不完全なランである。
 一般の植物のように土壌から養分、水分も吸収しながら生きるので、
 着生ランのように根に貯水の為の柔組織も未発達である。
 乾燥に備えた「ペクチン」も未発達である。
 「バルブ」も作らなかった。
 更に、世代交代の必需機能である「離層」も準備しなかった。
 更に・・・・生育が極端に遅い。
 光合成の機能が劣る。
 こういう植物が、なぜ、地球上で生き続けることができるのか。
 それは、自生地に「ラン菌」がいるからである。
 巧妙な「共生関係」を築いているからである。

 その共生関係をぶち壊しているのが「愛好家」である。
 
 炭素循環による糖のルートを剥奪されたパフィオが、身体が弱るのは至極当然である。
 病菌に対する防護組織がエネルギー不足から弱体化している。
 更に、過度の窒素肥料によって、細胞内には高濃度の窒素がある。
 ナンプ菌は、このような窒素過剰の細胞が大好き。
 鉢内には、ナンプ菌の天敵になるラン菌はいない。
 ナンプ菌の蹂躙に・・・ただ身を任せる・・・・無防備なパフィオ。
 「株が腐る」!!
 「離層」を無くした植物なら・・・・至極当たり前。

 「離層」のあるラン。
 「離層」を無くしたラン。
 落葉ホルモンアブシジン酸の合成出来るランと出来ないラン。
 この進化上の決定的な違い。
 このことを抜きにして栽培法は成立たない。
 現在のラン栽培法はラン菌、材木腐朽菌を削除したものであり、
 「離層」と材木腐朽菌の関係を考察したものは、 この宇井清太の記述が最初である。

 SUGOI-neの材木腐朽菌が、パフィオ自生地のラン菌になるのであれば、
 当然「病気」の問題は解消されることになる。
 SUGOI-neで植えたパフィオは耐暑性、耐寒性も増大する。
 体質も改善される。
 自生地を再現するということは、材木腐朽菌との関係も再現すること。
 SUGOI-neの開発で、これまで問題になってきた事柄が、
 別な方向から解決されることになった。
 現在、全国各地でパフィオのSUGOI-ne栽培が大ブレイクしている。
 素晴らしい生育。
 なぜスゴイ生育になるのか?
 それは、SUGOI-neに自生地の炭素循環を導入することに成功したからである。
 宇井清太新発見の「ラン菌」。
 それが、見事に鉢内に炭素循環を再現したからである。
 SUGOI-neが革命的なコンポストという意味は、
 これまでの常識化されたことを根底から覆すからである。
 鉢の中に自生地を再現する!!
 これは「不可能」というのが「常識」であった。
 その常識の上での「ヤシガラ」「水ゴケ」「杉皮」「軽石」「セラミック」・・・・・

 ランは・・・・我慢強い
 
  ランは進化の途中で「ラン菌」と共生しなくても・・・・
  共生出来ない状態でも・・・・生きる・・・・ことを想定し身につけた!!
  この進化で・・・・ある程度大きくなった株は生きられる。
  この理由で、ランが材木腐朽菌のいない用土でも、ある程度栽培出来る。
  つまり、ある程度大きくなった株は、葉の葉緑素で光合成できるということ。
  一般の植物は、この光合成で充分生長し、子孫を残せるように進化した。
  これと似た光合成をランも身につけている。
  このランの姿に、私達は錯覚、惑わされてきたのではないか。
  ナドソン培地で・・・・無菌培養できる!!
  ラン菌削除、ラン菌不在でも、ラン栽培は出来る!!
  そして、確かに栽培できた!!
  でも・・・・・?
  どこかが・・・・違う・・・と・・・誰もが感じている。
  「糖」である。
  ところが、コンポストには糖がない。
  糖など考えもしなかった!!
  近年、ようやく「ブドウ糖」の葉面散布なども効果あると言われてきた。
  しかし、ランは、進化の中で二つの糖を利用することを身につけた。
   光合成による糖。
   ラン菌が供給する糖。
 つまり、ランは二つのエネルギー源がなければ生きられない植物である。

  
  長年にわたって、株の勢いを維持できない。
  切花栽培の経営が出来ない。
  貴重な株が弱る。
  ラン作りのほとんどの人は「株分け」がコワイ!!
  必ず作落ちが待っているからである。
  ところが、SUGOI-ne栽培では「株分け」が全然コワクない!!
  全然作落ちしないからである。
  なぜ、作落ちしないのか?
  ラン菌が炭素循環で糖を供給するからである。
  株分けで落ちた光合成の糖生産能力を、この炭素連鎖の糖で補完するからである。
  これが自生地のランの生活である。
  自生地でも、株の光合成が落ち込むことはある。
  その時の安全機能がラン菌である。
  

  ラン菌がいないと生活出来ない・・・・・腐生ランのツチアケビ、マヤラン。
  そこまで進化出来なかったパフィオ。
  中途半端な進化は、病害菌に対して脆弱である。
  パフィオは・・・自生地に置いては、ラン菌への依存が強いランかもしれない。
  菌は菌に戦わせる!!
  だからラン菌、材木腐朽菌を自ら養殖するようになった。
  離層を無くして、己の葉をラン菌の餌に供する!!
  こういう見方をすると、ブラキペタラム亜属の石灰岩で生きる姿を説明できる。


 パフィオの古い葉は「棚田」かも知れない

 日本の山村の貧しさの象徴「棚田」。
 何代、何百年の歳月を費やして・・・・ネコの額のような棚田を作ってきた。
 世の中変われば、それが「観光資源」だという。
 美しい「景観」だという。
 世の中は平等ではない。
 ギリギリの生きる営みが「棚田」を作った。
 宇井清太はパフィオ、エビネ、マスデなどの「離層」を捨てたランを見ると、
 「棚田」を連想する・・・・。
 種を継ぐというのは、壮絶なものである。
 巨木の森で生き継ぐラン。
  樹木が根の張るエリアも支配する。そこで生き継ぐには・・・・
 森を追われ生き継ぐラン。
  木が育たない高冷地、 岩壁・・・海岸の絶壁。
  そこで生き継ぐには・・・・

 材木腐朽菌を養殖しなければならない!!
 























































  備考
    「離層」のない植物は多くあります。
    フキ、タンポポ、ギボウシ、チューリップ、クリスマスローズ、雪割草、翁草、
    イチリンソウ、ショウジョウバカマ・・・・・・テンナンショウ科・・・・アヤメ科・・・・ヒガンハナ科植物。

 
   菌根菌との共生。
    マツタケと赤松。ツツジ。
    菌根菌がなくても生育出来る植物に進化した。

    ツツジ公園は簡単にどこにもある。
    菌根菌がいなくとも生きられるからである。
    多くの蘭で、同じように考えられて栽培されている。
    本当にそれでよいのか。
    SUGOI-neは問題提起する。

     ネジバナ公園は簡単には造れない。
     シュンラン公園は・・・・・。
   材木腐朽菌とのかかわりの深さが関係していると考えられる。
   これまで、蘭のコンポストは、材木腐朽菌削除でも作れるという観点から
   色々ものが使われてきた。
   その上にたって栽培法が研究されてきたが、SUGOI-neの開発で、
   相当の部分が書き換える必要が出てくるかも知れない。
   難しいといわれている蘭が、簡単に作れるということもありえる。


   
   腐生ランは100%炭素循環の糖で生きるから、栽培はほとんど不可能である。
   だが、葉のあるランは、葉で光合成できるから、どうにか栽培出来る。
   ランは新参者。
   だから、悪環境しか残されてはいなかった!!
   ランは相当シタタカデある。
   このシタタカサに、ラン栽培者は「甘え」てきた!!
   ランがもっもっとか弱い、ひ弱な・・・深窓の麗人なら、・・・・手の届かない植物なのだ。
   どうにか栽培出来るから・・・・ことは厄介なのである。
   本当に難しいなら、最初から・・・手など出さない!!
   地球上には、手の出せない植物は五万とある。
   ランは、なまじ・・・・水ゴケ、軽石、バーク・・・・ヤシガラでもどうにか様になるような鉢に出来る。

   だから・・・本当に要求しているものが、私達に見えなくなる。
   ランが本当に要求しているものは何か。
   自生地では、誰も消毒などしない!!
   誰も肥料などやらない!!
   それにしても・・・目に見えない「ラン菌」というのは始末悪い。
   何がなんだかわからない。
   だから・・・これまで削除されてきた。
   SUGOI-neの開発で、これまで見えなかったものが一挙に見えてくるかもしれない。
   ところが、これほど自生地を再現したSUGOI-neで上手に作れない人もいる。
   難しいところを全て取り除いたSUGOI-neを・・・・難しい・・・という人がいる。
   なぜか?
   「ラン菌」のこと。炭素循環を全然知らない人である。
   自生地の自然の実相を全然想定出来ない人である。
   自然に・・・近寄る・・・・素直な心がない人である。
   これまでのラン栽培が・・・・本とに・・・そんなに素晴らしかった?
   自然を、ランを、人を・・・・侮る人は、SUGOI-neで失敗する。
   侮る・・・・・!!
   ランの進化を侮ってはならない。
   自生地では、人より長生きできる!!



 枯れ葉の利用もいろいろ

   一般には枯れは葉は地上に落ち葉となって材木腐朽菌などにより分解され、
   養分となって再利用される。
   ランも自生地では・・・この養分代謝の中でいきつづけている。
   樹木は根の張るエリアに枯れ葉を舞い落とす。
   巨木も根の張るエリアは限られているからである。
   この養分摂取にも熾烈な競争が繰り広げられている。
   この観点からランの根、養分吸収のメカニズムを追究し「ラン菌」との共生が明らかになった。
   この延長線上の「材木腐朽菌養殖」がある。
   コケとラン。
   コケが材木腐朽菌によって分解され・・・・
   ランが住み着く。
   自給自足をしなければならないランも多い。
   小型のランは・・・殆ど。
   泣けてくるような猫の額よりも小さい棚田を耕す。
   健気・・・・。
   

植物の根と菌糸の違い
 

林床の中での養分の争奪の戦いには、
植物の根と菌糸の性質の違いが大きく関係している。
一般の多くの植物の根は、身体を支える機能と、
養分、水分を吸収する機能を併せ持つ。
根の張るエリアは無限ではなく、何処までも根を伸ばし張る事はない。
限られたエリアを占めるだけである。
どんな巨木でも、根の張る面積に大小はあっても限られている。
一方菌糸は、好適な養分があれば無限に何処までも伸びてゆく。 
なんm先から養分をランに運んでくる!!
それでランは生き継いできた。
中にはこの養分を当てにして生きることにしたランもある。
高等な進化した植物も、菌糸には勝てない。
新参者の地生ランのパフィオが棲みかとして選んだ林床というのは、
このような菌糸が主役の空間である



  このようなことからいえる事は、
  現在の「ラン菌」削除した中での栽培法というのは、
  本当に正しいのか・・・・ということである。
  ラン菌削除のコンポストで、いかにアレコレやっても、見当違いなのではないか。
  そういうことである。
  自生地にいって見ても、目に見えるものは見えても、
  地下のラン菌は見てこないから・・・・。
  新種の発見と栽培は根本から異なる。
  以上の意味に於いて、
  SUGOI−neの開発は、栽培法の欠如した領域を、これから埋めてゆくことになる!!
  パフィオは18、19世紀のプラントハンターが見落とした「新種」がポツリポツリ発見されるから、
  植物学的には話題になるが・・・・この先はどうか?
  ますますSUGOI−neは重要になる。
  株を保存する意味で・・・・。


   枯れ葉の利用は、植物によって様々で、
   ナイル川源流近くの「ジャイアント セルシオ」は「防寒」に利用する。
   昼夜の温度較差の大きい場所。
   枯れ葉は「毛皮」になる。
 著作権所有者 宇井清太
    2006年7月13日 木曜日 14:29:33  
  この論文の無断引用、転載、コピーなど
  著作権にかかわること一切を禁じます。

    
宇井清太 新説

    Paphiopedilum 材木腐朽菌の養殖
                                 継続的な共生関係を築くための
HOME

konnposuto 123